風雲児  烈風伝
   ・マイナー釣り師、動く! 黒潮町「灘」初挑戦。

2011年 1月22日 高知県 灘 (高知県黒潮町)
高知県の「灘」に行ってきました・・・と言っても、ピンと来る方はなかなか居られないのではないでしょうか。

窪川から片坂を下って、トンネルを抜けると黒潮町佐賀の海。
かつカレー丼で有名なうどん屋「庄壽庵」を過ぎたところにある消防署。
この消防署の辺りから井ノ岬(伊の岬)の東側にかけての磯が「灘」のテリトリーなのです。
唯一の渡船「掛川渡船」は、井ノ岬の東の付け根、たこ焼き屋の脇をすり抜けて入っていく、国道端の小さな港から出ています。
土佐清水・大月・宿毛・西海への通り道にある、知る人ぞ知る場所。

そんなマイナーポイントを私が知ったのは4年ほど前、リンクをさせていただいている「釣巧会」のホームページ内、リョータさんのブログの記事ででした。
「船頭さんが言うには、10月、11月に来ればボーズはない!!」「灘はサイズが出るのも有名!?」「国道から丸見えなので、磯釣りの雰囲気から離れる時があります・・・。」
えっ?こんな所に渡船屋があったん?という驚きとともに、私の好奇心に火がついてしまったのでした。
以来、釣行のたびにいつも気になって、磯の様子を横目で見ながら運転していたのですが、どうしても足が向いてしまうのは「その先」の磯の名所ばかり。
こういう場所には「行ってみたい」という気持ちだけでは絶対に行けないのです。無理にでも機会を作る必要があります。

きっかけは、やはりリョータさんのブログでした。
かつてのホームグラウンドであるこの場所で久し振りに竿を出され、納得の釣りをされたのが1月17日のこと。
沖で尾長も食ったし、同行の方は口太の43,3cmを上げています。
しかも今シーズンは好調がずっと続いているんだそうです。

わずか一瞬の「時合い」というものは、釣りの最中だけでなく、釣行そのものにだって存在します。逃せば次があるかどうかは分かりません。
私は一念発起して、ネット仲間の協力のもと、以前から連絡を取りたいと思っていたリョータさんに、初めての電話をかけました。
突然の厚かましい電話にも関わらず、灘に関する貴重な情報を教えていただき大感謝!話も弾んで楽しかったなあ〜。

そして1月22日早朝、灘の港に到着したのです。
のんびり走って5時間程度で着いてしまう近場ですし、今回は日帰りで挑戦!

掛川渡船は大敷網の副業としてやっているらしく、この日の出船時刻は網の作業が終わった後、午前7時です。
それまで船の近くで仮眠・・・と思って港をうろついたのですが、渡船らしきものは見当たりません。
とりあえず適当な場所に駐車して寝袋にくるまっていると、窓の外で人の気配がします。
起き上がってみると、そこにはリョータさんの姿があるじゃないですか!この日は用事があるとの事でしたが、その前に港まで会いに来てくださったのです!
大浦でのダメ親会以来、確か6年ぶりの再会。その舞台がまさか灘だとは・・・。
リョータさんも「本当に好きですねえ〜、マイナーな場所!」と半ば呆れておられました(笑)

これが掛川渡船。弁当無し、磯替わりも多分
無しですが、腰を落ち着けて釣れます。
料金は3000円(釣行日現在)
「これが渡船ですよ。」
「えっ?」
「凄いでしょ!」
甲板には板が一枚渡してあるだけで、他には何もありません。
ホースヘッドも片側に手すりが付いているだけで、その手すりの外側に「第2灘丸」という船名と、登録番号が手書きで書き込まれています。(しかもガムテープを貼って書き直してる・・・)
凄い・・・。そりゃ、見つけられないはずですがな。

リョータさんの先導で船の側に車を移動させ、ゆっくりと釣り談議です。
その後現れた、もう一人のお客さんの、大正から来られたおんちゃんも交えて3人でワイワイ言っていると、あっという間に7時になってしまいました。
私たちはリョータさんに見送られながら井ノ岬方面へ。船長を交えて船内でも話が弾む〜〜♪


灘エリアは、海岸線から平らに張り出した岩棚が沖に延び、その先にシモリ風のハナレがあるといった地形で、渡礁の対象になる磯は数えるほどしかありません。
その中で最も有名(航空写真「高知の海釣りのすべて」に載っている唯一の磯)が「一のハエ(一ヶハエ)」です。
今シーズン特に食っており、リョータさんが5日前にいい釣りをされたのもこの一のハエ。
私はここに上がらせてもらい、大正のおんちゃんは東の方にある「フカバエ」に向かっていきました。

     一のハエの背後は井の岬。 点在する磯は伊田の磯?
隣接する渡船区「伊田」は本流の走る「尾長の伊田」といわれているのに対して、この灘は「サイズの灘」といわれていて、近場としては良型の口太が出るのが魅力だそうです。
灘の東端の磯「消防署裏」では、55cmの尾長の実績もあるとのことですが、それは完全な事故のようですから、竿は1.65号、ハリスは2号をチョイス。
リョータさんオススメの南東向きのポイントに挨拶代わりのマキエを打ってから、0号にG5一つを打った仕掛けを投入しました。

初めてのアタリが出たのは9時ごろ。興津方向へ走っていく潮の中でヒットした27cmの尾長でした。
魚が出始めるまでに時間がかかるのは想像通り!これから次々ヒットするだろうし、今日のキープサイズは30cmだ!と妙な自信でこれをリリース。

・・・・・・。
むむっ、後が続かないじゃないか。
潮の中では手のひらサイズが時折掛かってくるぐらいで、サシエもあまり取られません。
一方、払い出しの中や、磯の北側のオーバーハングした磯際では連続ヒットするのですが、上がってくるのはササノハベラ類か、よくてコッパグレです。
マキエにはチョウチョウウオとカゴカキダイが少々、ヒブダイが1匹見えているだけ。
厳しいなあ。

10時半頃になると潮が緩みました。
仕掛けも色々いじったけれど、結局0号ウキにG7で、ウキ止めの位置・2ヒロから潮に入れ込んでいく、いつもと同じような釣りに落ち着いていました。
その、ゆっくりと潜行していくウキを目掛けて道糸がスーッと走っていったのです。
やった。
久々の手ごたえは待望のキープサイズ、口太グレ32cm♪
ここから連発です。
手のひらサイズから25cm、27cmクラスと入り混じって僅かな時間に次々と竿が曲がりました。
32cmの尾長グレを追加することもできました。
さらには、無警戒でアワセを入れたら竿ごと一気に持っていかれ、それでもどうにか体勢を立て直して耐え忍び、足元に浮かせるところまでいって針外れという無念極まりないこともあったのですが、これが40cm手前の尾長グレ。
くっ、悔しいっ!!

        一のハエからもやっぱり国道56号線が丸見え。
          でも、ほとんど海しか見てなかった・・・。
アタリが出始めて1時間もしない間に潮の向きが変わって井ノ岬方向へ流れ始め、それをきっかけにまたアタリが遠のいてしまいました。
オモリを重くしてしっかり仕掛けを入れてもコッパサンノジやコッパギツがたまに食ってくるくらいですし、ポイントを移動して攻めてみてもグレは食いません。
潮が引いたのでハナレの方に渡ってみても、嫌になるほどホシササノハベラとアカササノハベラが釣れてくるだけですし、吹き始めた冷たい北西風が私の気力を奪っていきます。

やはり最初のポイントで粘るほうが得策か・・・。
覚悟を決めて我慢の釣りを続けていると、やがて、キビナゴが近くをうろつき始めました。
それと時を同じくして、沖の方が妙にざわざわし始め、ドバ〜ン、ドバ〜ンと何か大きなもののボイルが始まりました。
次の瞬間、私の目に飛び込んだものは、銀色に輝く体と、黒いヒレを持った精悍な大型魚が水面を割る様子!
あの姿で思い浮かぶ魚といえばヒラスズキだ!明らかにメーター級!!
一応シーバスクラブに所属している私ですが、フカセに集中するため、四国の磯にルアーは基本的に持ち込みません。
でもこれは、ルアーがあれば面白い釣りができそうだなあ。

まあ、今日のところはフカセです。・・・と言っても釣れないなあ。
1時40分に単発で31cmの尾長を追加できましたが、それっきり沈黙してしまった灘の海。
苦しんでいるうちにとうとう時刻は3時前。納竿まであと30〜40分というところでしょうか。

よし、こうなったら最後の手段だ!
食わせすぎて食わなくなっているのかと思ってセーブしていたマキエを、徹底的に撒き倒そう。
以前、ダメ親会の若頭「ごんたさん」が久通で実行し、一転して尾長の入れ食いに遭遇したという戦術です。
縦横広範囲にマキエを打ち込んでおいてからポイントに十数杯、仕掛けを投入してさらに十数杯。

するとどうでしょう!状況が一変。
2投目から25cmクラスが食ってきたのを手始めに、28cmくらいまでの口太、尾長が次から次へと、一投ごとにラインを引っ手繰るようになったではありませんか。
特に三投目に掛かったやつなんて、強烈に締め込んで締め込んで、最後は足元の根に持っていかれてラインブレイク。
取れていれば、まさに起死回生の一発となっていたはずだった・・・。縁起を担いで1.65号の竿を降板させていたのが失敗だったかも。

今までは何だったんだ?というラッシュは続きますが、刻々と納竿時間が迫ってきます。
そして3時40分、掛川渡船が港から姿を現し、フカバエに向かうのを確認したところで竿を置きました。
この日の釣果は結局の所、当初のキープサイズ30cm以上を3枚、27cm以上だと7枚、25cmだと・・・結構釣ってますね。

      井ノ岬の半島から見た一のハエ(赤矢印の磯) 沖は興津岬
3時50分に迎えに来た渡船に乗り移って、船長や大正のおんちゃんとまたもワイワイ話しながら港へ戻って片づけをしていると、またまたリョータさんが覗きに来てくれました。
何とも楽しい一日です。
磯でも、船内でも、港でも。

私とリョータさんは、またひとしきり語り合い、そして、港を後にしました。
その際の別れの挨拶は言うまでもなく「次は絶対、一緒に竿を出しましょう!」
柏島辺りでご一緒したいけど、この灘というのもまたいいかも!

夢が膨らむ帰り道。
ふと気付けば、いつの間にか「仲間」がテーマになっている、それが、昨年末以来の私の釣りなのです。

 ● 灘 nada
利用渡船 掛川渡船 出港地 高知県黒潮町・灘漁港
時間(当日) 7:00〜16:00
(漁の都合により変動?)
料金 3000円
駐車場 無料 弁当 無し
宿/仮眠所 無し システム
磯替わり 多分無し
*データは釣行日のものです。間違いや営業内容の変更があるかもしれませんので、
必ず渡船店にご確認ください。(内容については一切責任を負いません)

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