・豪雨・大風・大うねり 
    悪天候とアクシデント続出、沖の島釣行記


2004年3月30〜31日 高知県沖の島
・初日は豪雨

いつものように瀬戸大橋を渡って一路、沖の島へ。
しかし今回は士気が一向に上がらない。
シフトの関係で2週間前に続いての連休にはなったが、沖の島釣行で2日連続、餌取りのアタリすらない完全撃沈を喫した2週間後の釣行ということである。
しかも天気予報は雨。なんと予想雨量は12mmという豪雨の予報が出ていた。
しかし、前回よりは状況も好転しているはずだし、口太は釣れなくても尾長の一発が出るかもしれないという希望を胸に、なんとか宿毛片島港に到着。
身支度をして渡船に潜り込んで寝ころんでいると天井を叩く雨の音。
今更嫌だといっても仕方ないのでそのまま目を閉じた。

目を開けると見知らぬ磯の前。
目的のムロ廻りには行けるはずもないことはわかっていたが、ここは一体・・・
どうやら白岩廻りの「ダバノシタ」に割り込むらしい。
割り込み待ちの時間をみんなで雨に濡れながら過ごした後(なぜか誰も船室に戻らな
かった)満を持して?渡礁。
朝一番の3号竿・・・は要らんわな。不意の大物にも通用する2号竿・・・も要らんか・・・。
久々に登場の1.5号にリールをセットしていざ、投入!あれっ??
リールが動かん!!!!
ギアに何か噛み込んでいるのか、正転でも逆転でも動かなくなる個所があるんです。
手でスプールを思い切り回さないと糸を出せないようなリールでは魚を掛けても取れんやないか〜!しかも予備リールは積み忘れ・・・。
もっともその心配は無用でしたが。魚掛からんもん(涙)

暇なもので岩陰に隠れて弁当を食べていると、渡船が現れて「ソトガシラがやれそうなんで替わるか〜?」ですと。
大慌てで道具を片付けて渡船に乗り込んだが、弁当をのどに詰めて、ほんま死ぬかと思いましたよ。

船は赤崎、烏帽子崎を回ってソトガシラへ。ここに他のグループをおろし、
「○○さんは1人やから足場は悪いけど安全なところでやろか〜」
と、ソトガシラの西の湾の中へ。
一面に養殖筏の並んだ穏かな海。御荘の湾で釣っているような感覚に襲われる。
ただ、足場は直角三角形で、背後に倒れかかった岩にもたれないと長い間立っていられない。

この磯、なかなか潮通しはよいようで、仕掛けはかなり早く流れていく。
そして、一投ごとにハリスがブチブチ!!
というより、針が無いのだ。キタマクラの巣やないか〜〜!
結局一瞬尾長に見えた40cmぐらいの尻尾の無いノトイスズミと、苦し紛れの探り釣りで毒のあるイソカサゴを釣ったぐらいで納竿とした。
時計を見ると12時45分。
悪天候のため、「他の船は2時に仕舞うらしいので、うちは1時納竿とします」という船頭からのお触れが出ていたので早々と片付けて、豪雨に打たれながらじっと待っていたのだが、いつまで待っても迎えが来ない。
1時半。2時。まだ来ない。
降り続く大雨の中、怒りをぶつける所も無く待ちつづけてようやく船に乗り込んだのが2時半前。
船足のとにかく遅い、狭い船の中でブツブツいいながら宿毛に戻った。


・ノコ廻り優先権獲得!のはずが・・・

翌日は少々風が吹いてもノコ廻り。期待も膨らむというものだが、7時ごろに船頭から電話があり、「明日はお客さんが入らなかったので、隣に停泊している渡船で行ってください」
がっくりしながらも荷物を積み替えて、自身もヒトツバエ廻りの島一渡船へ。
前日とはうって変わって大型快速船で快適に沖の島まで・・・は到着したのだが、船外が恐ろしいことに。
ヒトツバエもミツバエも無いのだ。
大波を二度三度とかぶりつづけて、どうすることも出来ない。
さらに強烈な北西の風で息をするのも苦しい。他のお客さんが風速19mだと教えてくれた。
それならばと南に回ってみるとこちらは大うねりが押し寄せて海は真っ白だった。
乗客のほとんどは底物だったため、大小への割り込みとなり、ノコ廻りの夢は潰えた。
まず、船付きとタテバエに底物を降ろし、僕は3番目に大小島の西側の奥まった場所、スベリに降りることとなった。
 
足場は急斜面だが結構高い。それでも時折容赦なく飛沫が降りかかってくる。
水面に目を向けると一面サラシが広がっていた。水温が高くグレの活性の高い時期なら実に面白い状況なのだろうが、今のグレは産卵中。厳しい釣りになるかもしれない。
とりあえず撒き餌を入れてみると、餌をむさぼる青白い魚の影が見えた!
すかさず仕掛けを投入!ヒット〜〜!!
サラシの中を力強く駆け回って上がってきたのは30cmクラスの顔つきの悪い銀ピカのグレ(笑)
うねりの切れ間に水中をよく見ると魚たちの尾びれはみんな白じゃなくて黒。
全部キツやないかぁ〜。でもでかい!
 
それから何発キツを掛けただろう。そのうち妙に動きの素早いやつが針に乗った。
右に左に走り回り、なかなか大きいようだがパワーは30cmのキツにも満たない。
一体何が掛かったのだろうと首をかしげていると、いきなりそいつは水面を切り裂いて激しく頭を振りながら跳んだ!
ヒラスズキだ。何度も飛び上がり、針外れの心配をさせてくれたが引き自体は大したこと無いので余裕でタモに収まったそいつは61cmだった。
ヒラスズキというと荒磯の王者としてルアーマンの前に君臨する魚のはずなのに、このパワーの無さには正直拍子抜けしてしまった。
とはいえ、久しぶりにクーラーに魚が収まって嬉しいやらホッとするやら。
 
その後待望?のブチキラレ。姿は見ていないが重くゆっくりした、直線的な
引き方で2号ハリスを断ち切っていった。が、それも1度だけ。
そう、今回はよく針が外れた。
磯際からはキツのアタリすら遠のいたので、沖の潮目を流しているとウキが一瞬にして視界から消え、一気に竿まで絞り込まれても10秒ほどで針がポロッ。
指先で押さえているスプールからバチバチッとラインが弾き出されて、グンッと竿に重みが乗っても5秒ほどで針がポロッ。
いくら掛けてもこの調子である。
針を変えても結節部を確認してもポロポロ外れてしまう。
ハリスが切られるなら納得もいくが、針外れならストレスがたまる一方である。
不調なときはこんなものなのかな。
 
結局めぼしい釣果はヒラスズキだけで納竿。帰りも昨日と違って快速だった。
しかし、沖の島での渡船のハシゴ、渡船代1万6千円は痛いなぁ。
予備リールを積み忘れて要らんリールを買うはめになったのはもっと痛いなぁ。
今回も結局グレボーズ。それに沖の島で2号の竿すら出せなかったのも痛いなぁ。
家に帰ってから気付いた。2号竿のトップガイドのリングはどこかへ消え失せていた。
今回は下手に大物が期待できるところに上がれなくてかえって良かったのかもしれないなぁ。


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