・気水魚の聖地に挑む!四万十川のエビ撒き釣り!!
2005年 6月4日 高知県四万十川河口域
夜の闇の中を、同行した親戚の運転で暫く来ないうちにずいぶんと走りやすくなった高知道を南下。
そして進路を西にとって、ゆっくりとしたペースで夜明け前に「最後の清流」、「気水魚の楽園」四万十川に到達しました。
これまでに高知の東部や中部で何回か試したけど結果は全くといっていいほど出せていないエビ撒き釣り。
今回は広大な汽水域に多彩で豊富な魚たちを育む四万十川でこの釣りを試すという夢が実現しました。
何度も計画し、そのたびに豪雨や増水、台風などによって釣りをすることを拒まれてきたのですが、気難しい四万十川もようやくじっくり竿を振ることを許してくれたような気がしました。この時は・・・。
昨年、ルアーで来たときからずっと目をつけていた護岸にまずは陣取り、活かしクーラーから掬った活きエビを穴の開いた「水切り杓」に取って激しくシェイク。エビが目を回した状態でポイントにパラパラと撒いておいてから道具をセットします。
1.5号の磯竿に小さめの棒ウキ、ハリスはとりあえず2号、針は餌の関係で細軸しか使えないけど一応スズキ対応とされているものを選択してみました。釣れる魚の種類もサイズも分からないので釣りながら調整していくことにします。
朝露に潤う空気の中、ホトトギスや「月日星ホイホイホイ」というサンコウチョウ(三光鳥)、
それにエンマコオロギ(高知ではこんな時期でも鳴いているんですねぇ・・・)の歌声のBGMを聴きながら第1投。
なんと、いきなりのアタリです!
アワセを入れてみたけど、餌がない!これは幸先いいかも!
餌を付け替えすかさず投入。何投かするとまたウキがゆっくりと引かれていきます。暫く食い込ませてからアワセ!
小気味よい引きをみせて20cmほどのキビレチヌが水面を割りました。とりあえず写真をパチリと撮って(大失敗で没です)放流。
それから間もなくしてシマイサギがヒット。口を尖らせてブウブウ文句を言いながら上がってきました。
しかしいい感じでアタリが続きますなぁ。ただ、餌を盗られてばかりでなかなか針掛かりしてくれません。
それでもキビレを2枚追加。そのうち1尾は30cmありました。
去年この場所で、ルアーで釣ったキビレは今まで味わったことがないくらい美味しかったのでしっかり〆てキープです。
ところがその後、急激にアタリが遠のき、何も餌を触らなくなってしまいました。
首を傾げながら、試しにグッとウキ下を縮めて投入してみました。
その瞬間、ウキが消えて竿が絞り込まれました。対岸に向かって一気にダッシュです!でかい!!
どうにかいなして頭をこちらに向け、ゆっくり引き寄せてきました。水面下で反転する魚体。細長い銀色。
おっスズキや!
しかしその瞬間竿先が跳ね上がってしまいました。針外れ。残念・・・。
スズキが居なくなったせいか、また再びサシエが盗られるようにはなってきましたが、それも長くは続きませんでした。
今度はアカメが寄ってきたから・・・だったらよかったのですが、原因は下げ潮です。
この日は早朝に満潮、あとは下げ潮なんですが、大潮でとてつもない下げ幅。
みるみる水位は下がっていって、あっという間にポイントが干潟になってしまいました。
同行者の都合が最優先で潮に合わせることができなかったのが原因ですね。
とはいえ釣れない場所でいくらやっても仕方ないので場所を探してあちこち彷徨い、四万十大橋の真下に釣り座を移してみました。
足元のブロックが急に落ち込み、その影からさまざまな魚が顔を覗かせそうです。
現にポイントに入って足元を覗き込んでみるとぶっとい尻尾が揺れていました。一瞬アカメ!?とも思ったのですが、反転して悠然と泳ぎ去っていったのはいい型のスズキ。
いきなりこんなのを見つけてしまって期待たっぷりで釣り開始です。
しかし・・・。アタリもなし。餌のエビの一匹すら盗られません。行き交うのは屋形船ばかり・・・。
結構粘りはしましたがどうにもならないので、東岸の最下流、下田の港に場所を替えてみました。
しかしここでも全く反応なし。
暑さと眠気で脳が半分以上寝ているような状態で釣りをしていると、波止の付け根からこちらへ歩いてこられる方が・・・。
先月のサタンフェスタでお会いした紫さんです。この日は昼過ぎから愛媛県深浦での夕釣りをされるということでしたが、わざわざ遠回りされてまで覗きにきてくださったのです。
暫くお話させてもらい、楽しい時間をいただきました。嬉しくて感謝の言葉も思いつきません。
しかし、話をしている間も、紫さんが釣り場へと向かわれた後も結局餌を触られることなど皆無で、近くを観光していた親戚が帰ってきたのを機会にこのポイントを後にすることにしました。
その頃には潮も徐々に上がり始めており、この調子だと朝一番のポイントで夕マズメを攻めれば面白い釣りができたはずなんですが、釣りをしない同行者の都合も考えねばならず、後ろ髪を引かれながらもいま一つ結果の出なかった四万十川を後にし、明日こそはいい釣りをするぞと、県境を越えて御荘に向かっていきました。
最も下流に架かる橋、四万十大橋のアカメのオブジェと橋からの風景。
憧れの魚、アカメ。いつか必ず手にしてみたいものです。
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