風雲児  烈風伝
  ・2010年初釣り 新春ダメ親祭り in 久通

2010年 1月9日〜10日  高知県久通、野見湾地磯・ポケットビーチ
最高のフィールドでの素晴らしい釣りで幕を開けた2009年も、最後はワーストの内容で終了してしまいました。
年改まり、再起を誓う2010年は、恒例となっている「ダメ親会」の新春ダメ親祭り、高知を中心としたネット仲間たちとの宴会付き釣行会からのスタートです。

今回の舞台となる高知県須崎市の秘境・久通(くつう)までは片道たった4時間の近場ですので、家でゆっくり寝てからの出発・・・のはずでした。しかし、

眠らせず 布団の海こそ グレの舞う

どうにもならないので見切り発車です。

出発したのはまだ金曜日でしたので、0時までは処女の如く0時からは脱兎の如く(と言っても、わが軽四は時速100kmを超えたらバラバラになりそうな震え方をするのでそれなりのスピードで)瀬戸大橋を渡り須崎へ。
久通の港は横浪半島の付け根から、細く長い山道を延々とたどって行きます。
いつ行ってもノウサギが走り回っているあの真っ暗な山道の道端に、いつか理科室にあるようなガイコツの模型でもぶら下げておいてやろうか思いつつ・・・(やめんかいっ!)
そうして到着した誰も居ない久通の港で寝袋に潜り込みましたが、結局一睡もできないまま港は車で埋まりました。

その中にはもちろんダメ親会の面々の車もあります。
高知の親方さん、ごんたさん、のびたさん、てぼ@高知さん、フォースさん、ケンさん(ごりまき倶楽部)、愛媛の毘沙門天さん、香川の秋ちゃん。
皆さんの笑顔の前に眠気も吹っ飛んでしまいましたよ。
   タツバエ船着きで竿を出すケンさん。
    漁船の向こうに見えるのが一のハエ
さて、出港です。この日の早渕渡船の磯割りは東磯。
まず、秋ちゃんと毘沙門天さんの底物コンビが、磯の真ん中に隣の池の浦との境界線を持つオオヒラバエに上礁。
私は、最近歴戦の磯師が4号や5号のハリスを日に何度もブチブチにされているというタツバエへ、ごりまき倶楽部のケンさんと二人で。
親方さん、ごんたさん、のびたさんは一のハエ、てぼ@高知さんとフォースさんはクツケの鼻でそれぞれ戦闘開始です。

私はケンさんにアドバイスを頂き、船着き東側の出っ張りを譲ってもらって、道糸ハリス4号通しの仕掛けでスタート。
しかし餌を撒いても魚の姿は見えません。
ウネリによって作られる突発的な大サラシに苦しめられながらアタリを探りますが、そんなもの全くありません。
あまりに気配が無いので道具を組み直してハリスを1.7号に落としても、ドンドン深く探っても、サラシに影響されないポイントを釣ってみてもベラ一匹掛かりませんでした。(船着きのケンさんはキバンドウとアカハタを仕留められたんですが・・・)

やってきた見回り船。一のハエに移ってみんなで釣りませんか?というケンさんの提案で一のハエに磯替わり。
船上にはのびたさんの姿。
ベタ凪ぎのはずの磯でしたが実際にはうねりが待っており、のびたさんはバッカンを流されてしまったようです。
波間に浮かぶそのバッカンを回収してから、親方さん、ごんたさんの待つ一のハエへ。
思えば結構長い付き合いなのに、どなたとも一緒の磯で釣るのは初めてのこと。こんなワクワクする磯替わりもなかなかありませんなあ♪

久通屈指の名礁・一のハエ。
この大きな磯の北西の底物場に入っているごんたさんが叫んでいます。「グレが見える!デカイ!」と。
磯際でも少し沖でも、撒き餌を打てば舞い踊るグレたちの姿!沖の島・鵜来で10年かけても一度も見られなかった光景が今、眼前に広がっています。

ごんたさんが竿を出しているワレの周辺の狭い空間で、5人の釣り師が肩を寄せ合って竿を出し、何度もうねりに道具をさらわれそうになりながら思い思いの仕掛けを流します。
・・・しかし、食わない。


私はワレ右側の高いところに入れてもらって、まずは2段ウキ、次いで沈めやら、スルスルやら、ウキ止めを付けて棚を色々探ったりしましたが当りません。
それどころか、調整を失敗して柄杓に粘り付く撒き餌に魚も愛想を尽かしたか、ただの光の加減なのか、私の下にはどうもグレは寄り付きもしてないようにも見えます。(実際は居たはずですが)

そして11時、私から左に3人目、15mほど向こうで釣っているごんたさんが、遂に竿を大きく曲げました!
何度も突っ込む魚を見事にいなして、親方さんの差し出したタモに滑り込ませたのはまさしくグレです!
その時磯に居た全員の目に相当大きく映ったそのグレは測ってみると37cmでしたが、この日においてはあまりにもビッグな一枚。
ウキ下3ヒロで流し込んで、ウキが沈んでからも待って待って、ようやく掛かったとのことでした。

ごんたさんに続け!とばかりに全員の活性が一気に上がりますが、その後はごんたさんが30cmを一枚追加したのと、のびたさんがこの日3回目の針外れの後に、35cmを掛けたのが全てでした。
のびたさん、魚に抵抗する間も与えず一瞬でゴボウ抜き!その早業に一同、唖然。

一方、親方さんは根掛りで穂先を折ってリタイヤ、ケンさんはこの磯ではいい所無しで寝ておりました。
私は・・・ここでもベラ一枚、フグ一枚すら掛からずに完全なる撃沈。
で、2時半前、予定より早く迎えに来た渡船で大慌てで磯を離れました。

いつもなら撃沈と寝不足が重くのしかかって潰されてしまっていたことでしょうが、今回は素晴らしい仲間たちと皆で熱くなりながらの釣りでしたので「そんなこと、どうでもいいや」と。
そして、その夜はお楽しみの大宴会です。
毘沙門天さんは残念ながら釣りだけで帰られましたが、つゆだくさんや、808おんちゃん、のびたさんの弟・まさしげさんとその友人3名という愉快な仲間たちが加わって、久通のコミュニティーセンター「凪の里」は大盛況!

グレを食べ慣れている全員の舌が驚いたごんたさんやフォースさんの釣ったグレの刺身、皆さんようやく旨さに納得?キバンドウのソテー、つゆだくさんご持参のチャンバラ貝(標準和名:マガキガイ)の塩茹で、808おんちゃんが厳選したフルーツetc。
テーブルを埋め尽くすご馳走を囲んで、飲めや食えやの大騒ぎ。
私の持っていった、地元名産、相生のカキの焼牡蠣も大好評をいただいて嬉しかったなあ〜(ただ今、観光関係の回し者ですのでちょっと宣伝しとこ^^ 西播磨にも遊びに来てね〜

そのうち会場の一角ではタックルの展示会が始まりました。
かつての日本記録保持者・四国底物界の重鎮・秋ちゃんの貴重な話、私も釣りのジャンルなんて超えて夢中になってましたよ。
釣り談義、バカ話、同じ趣味で結ばれた仲間たちと心から笑い合った一夜は、こうしてあっという間に更けていきました。

翌日、私は須崎・野見湾、中ノ島にいました。
せっかく四国へ来ているのでチョイ投げやルアーでもして遊んで帰ろうかと思って。
で、中ノ島の水道や、そこまでの道中にあったポケットビーチなどで竿を出してみたのですが、この日も結局アタリすら無く、未だ一匹の小魚の感触も味わえないまま初釣りを終了したのでした。
2010年一匹目の魚を手にするチャンスはしばらく無いかも知れないのになあ・・・。
次回の標的は「魚」ではありませんから。おそらく・・・。

 ● 久 通 kutsu
利用渡船 早渕渡船 出港地 高知県須崎市・久通漁港
時間(当日) 7:00〜14:30
料金 4000円
駐車場 300円 弁当 なし
宿/仮眠所 無し システム 磯割り制(2交替)磯予約可
磯替わり あり
*データは釣行日のものです。間違いや営業内容の変更があるかもしれませんので、
必ず渡船店にご確認ください。(内容については一切責任を負いません)

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