風雲児  烈風伝
・沖の島の夕釣りに初挑戦!
        迫り来るのは夕闇と前線・・・(前編)

2006年 5月22日(〜23日) 高知県沖の島

沖の島では5〜9月の間、通常の朝釣りに続いて夕釣り、そして夜釣りを楽しむことができます。
特に夕釣りは夕闇迫る中、非常にエキサイティングな時間を過ごすことができるそうですが、これまで全く釣行の機会が訪れることのなかったこの釣りに、今回初めて挑んできました。

先日、こちらのローカルのテレビ番組で鵜来で巨グレが大爆釣している模様が流れました。
これはチャンス!とすぐ近くに住んでいる従弟に誘いをかけると、粉が使えない沖の島・鵜来が好きではない彼ですが最近仕事が暇であったこともあって二つ返事で飛びついてきました。よし、思い通り!^^
さらに、古くからの釣り仲間、
Iさんも加わって3人で沖の島に向かうことになりました。

朝釣り・夕釣りを通しでやって、それで帰ってくるんだろうと思っていましたが、いつの間にか2日間、合計4回の釣りをみっちりやることになっていました。
通しとなると磯の上に居る時間は一日14時間。2日で28時間。
もっとも、年に数度は男女群島や宇治群島に遠征する従弟やI氏にとっては磯泊まりがあるわけでもないし、これくらい楽勝のようです。行きの車中では2日間やって釣れなかったら伊佐か日振であと一日やってから帰ろうかなんて本気で話してたし・・・

まあ、わたしゃ全部に参加せず程々に釣りますわ〜。2日目の朝釣りをパスしてもいいし、磯の上でも寝られるし。
とにかく夕釣りだけできればOK!


今回の磯割りは姫島・ムロバエ。2日目はムロバエ・ノコバエです。(夕釣りの磯割りは翌日の磯割りが適用されます)
2月に就航したばかりの岡崎渡船の新造船に揺られてまずは姫島の幼稚園へ上陸。
三人並んで釣り始めますが、小さなキツやオヤビッチャ、ウスバやハリセンボンなどのエサトリがわんさか居るばかりでグレの気配がありません。情報どおり状況は最悪のようです。

しばらくやったものの誰も釣れず、1mくらいの鮫と海亀がウロウロしはじめる始末。
僕はさっさと磯の上のほうに行って横になりました。この磯は非常に足場がよく、寝るには最高!
気が付けばあっという間に弁当船です。


当然、磯替わり。周りも誰も釣れていないようで、上物のお客さんは全員姫島を離れてしまいました。
船は三ノ瀬を横目に見ながら白岩方面へ。ちょうどこの時、三ノ瀬には醤油屋さんとTAROさんが居たのですが、結局会えずじまいでした。


さて、替わった磯は白岩の七つ洞の向かいの「バラス浜」。そういえばこのポイントには5年ほど前にIさんと2人で上がったことがありますぞ。
ここも広い磯。まずは弁当を平らげた後、思い思いに散らばって釣りを再開します。
船着きに従弟、東の方の割れ目に僕、その中間にIさん。

沖にはウスバ、足元にはオヤビッチャとシラコダイを中心にツノダシ、キンチャクダイといった熱帯魚が幅を利かせています。中間ではトンゴロが走り回っているし。グレは反応なし。
それでも随分と目を凝らしながら釣っていると、磯に走った割れ目の間からどうもグレらしき頭が出たり引っ込んだりしているようです。

打ち寄せる波の中、針、オモリ、ウキと順にゆっくりと落としていくとスーッとウキが引き込まれていきました。
よし!と合わせると大きく竿が曲がったもののすぐに根摺れでブチ!ガクッ。
ハリスを上げてもう一度!しばらくしてまた入った!足元に張り付こうとするのを何度もいなしながら冬場とは比べ物にならない引きを楽しみます。

そうして無事にタモに収めた茶色い口太38cmをクーラーまで持って行っていると、
Iさんから「ついでにこれも頼む」と声が掛かりました。Iさんにもほとんど同時に41cmの青い口太が掛かっていたようです。
時合到来!また同じ割れ目に仕掛けを落とすと三度アタリ!しかし無念の針外れ。
これにてアタリは終了でした。この釣れ方ならウキを外して丸っきりの穴釣り仕掛けで狙った方がよかったかもしれませんね。
姫島の幼稚園です。この日の姫島の上物は全滅。
今年はルアーでブリがよく釣れているようですね。
↑ すぐ近くに住んでいる弟同然の
従弟。九州の有名な名人を大差で
圧倒したこともあるトーナメンター
です。(ここ数年はほとんどやって
ないようですが)拙者など逆立ちしても
敵いません。
これだけ書いたら何か出るやろ(笑)



← バラス浜と隣の七つ洞、そして
Iさん。ここも足場がよく、グレもよく
釣れるポイントです。

昼釣りは2時で終了、さていよいよ夕釣りです。
バラス浜では櫛が鼻に遮られてよく分かりませんでしたが、やはりうねりが酷くなっていました。南東の風も強烈。
折角の夕釣りなので当たり外れは大きいものの大型の出るオオバエか地のオオバエに行きたかったのですが、正面から飛沫を被るのを他の二人が嫌ったため、ムロバエの西向きに上がることになりました。

特大は望み薄とはいうものの、やはり初めての夕釣り、期待が高まります。
叩きつけるうねりが飛沫となって容赦なく磯を洗っているので入れる場所が限られます。
二人には足場もよく穏やかな西の先端に入ってもらい、風にも飛沫にも慣れっこの僕は南向きのシモリだらけのサラシに入りました。かなり魚は取りにくそうですが・・・。


B
のウキを1ヒロ半〜2ヒロの固定にしてサラシを探っていくことに決めて、二投目でウキが勢いよく入りました。
いきなり狙いの尾長!30cmですが。2号の竿なので一瞬で取り込んでリリース。
足場の悪い場所で横っ面を飛沫に思い切り叩かれながらの釣り、風も時間を追って強くなり本当に疲れます。
「サラシがある!風が強い!自分の釣りができん!」と散々にボヤイた挙句、常識では考えられない磯替わり、一般客を押しのけて下僕たちに押さえさせた一級磯に替わって行く某・尾長名人のような真似ができるわけもないので我慢して釣り続けます。と言ってもこれまでほとんど時化でしか釣りをしたことのない僕にとってはこれくらい望む所でしたが(笑)

しつこくサラシの中や切れ目を攻めていると時折本当に素晴らしい勢いでウキがブシュっと消しこまれ一気に竿が曲がります。
しかしことごとくすぐに針外れ。4回やられました。
竿に伝わってくるパワーがかなり強烈なやつも混じっていただけに本当に悔しいです。
やり取りの途中のぶち切られなら文句は言えませんが、突然の針外れによるバラシだけは納得いかん!!


西の先端の従弟たちにもアタリが出始めたようです。5時を回ってこれから本番!という頃に、僕のポイントは横風に流された撒き餌の落ちる風下のシモリが干出してしまい、さすがに釣るスペースがなくなったのでIさんの隣の足場の悪いよく滑る所に入れてもらって慎重に釣りますが、うねりの方向が変わり、今度はこちらにしぶきが襲い掛かってきます。
引き続きずぶ濡れ〜。
それでもキツに混じって38cmの口太を引き出すことが出来てホッと一息。
Iさんも従弟も2人で43までのグレを5枚ほど釣っていました。同じムロバエの北向きで釣っていた二人組みはいいペースで連発し、結構釣っていたようです。

やはり夕闇迫る頃になると興奮しますね。従弟の足元では時々50cmくらいのグレが見えたそうですが、僕はまたしても見ることも叶わず。まあ明日に期待です。
欲を言えばあと30分くらいできたらなあと思いつつ、6時40分に迎えの船に乗り込んで母島港の「旅館おきのしま」へ入りました。(後編へ続く)

ムロバエの西の先端。うねりも風もなく釣りやす
そうですが、当て潮になかなかてこずった
ようです。
ムロバエ群礁はとにかくグレの濃いところの
ようですね。わたしゃ相性が・・・(TT)
ムロバエの北の船着きとムロバエ群礁。
一見磯が多そうですが、主なポイントは一番大きな
このムロバエと1番、2番の3つだけ。
(他にオオザクとかタテバエとかあるそうですが
上がってるの見たことないし、場所も??)
                       後編はこちら。
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