・灘で基本に立ち返ろう
夏以降、グレという魚の釣り方が分からなくなってしまった私は海を渡って高知県黒潮町「灘」に向かっていました。灘は迷える者にはうってつけの場所。グレの魚影が程よく濃く、それでいて意外とシビアなので打った手の一つ一つが正解なのか不正解なのかが分かりやすいのがグッドです。
天候は寒気が入って北西の風なので問題無し。前日の釣果は壊滅に近かったようですけど何とかなるはず。それよりも一週間ほどに前に風邪をひいて以来、深いところから来る激しい咳が止まらないのが心配ですが、不治の持病である拡張型心筋症の確定診断が出た時に発現していた心臓喘息とは感じが違うことだし、いっそ潮風とアドレナリンで治してしまえばいいさ。ま、念のため高速道路の利用は最低限にして、寒風山トンネル経由でゆっくり行こう。(そういえば最近すっかり忘れているけど、私、10年生存率3割と言われてたな・・・。)
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灘・伊田最大の磯、クロの大バエ(撤収時) |
・今シーズン初の磯を偵察
初日は6時40分ごろに灘港を出発。今回の希望磯はまだ上がったことのない八錨(ハチビョウ)か山バエでしたが、船長が提案したのは昨シーズンから磯付けを再開した白浜エリア、国道56号線沿いのドライブイン幡多路や老人ホームかしま荘などの下にある「クロの大バエ」への渡礁でした。
灘港から直線距離でも3km以上離れたこの磯を指定した理由は2つあり、日曜日に入っている大会で大勢上げるから今シーズンまだ未使用のこの磯の様子を見てきてほしいというのが一つと、北西風とはいえうねりが残っており、何となく嫌な予感がするので一番安全な磯に上げたい。灘・伊田の客は私一人だし、船長は散髪屋を予約しているので急な事態に対応できないからというのが一つ。まあ理由はどうあれ私も二つ返事で即決です。
クロの大バエは灘・伊田では規格外の大きさと高さを誇る本格的な磯で、釣り座の数も足場も抜群。グレはもちろん、いい潮が沖に出るのでシマアジの回遊も期待できるそうです。
期待を胸に裏側の船着きから上陸し、荷物を表に運び上げていると正面の水平線から太陽が顔を覗かせました。水温は高く、最低気温は低い。これはもしかするとと思ってカメラを構えていると・・・
やっぱり出たぁ!幸運を呼ぶという「だるま朝日」!今日はいいことありそうだ!
・南西端で様子見
まずは船長が勧めてくれた磯の南西端の高い所からスタート。沖に出るはずの潮は全く動いていないので点在するシモリ狙いを中心に組み立てていきましょうか。
G5のウキに額面通りのオモリを一つ打ち、2ヒロの位置にウキ止めを付けてやってみると、数投目でウキが一瞬5cmほど沈んだか?というアタリだけで餌が盗られてしまいました。電撃アワセもダメ、張り方を変えても生オキアミが皮だけになって帰ってきただけ。今回もまだまだ水温の高い時期とは思えない食いの渋さですなあ。
そこでハリ上50cmにジンタン7号を追加して張りを強くしてみると手のひらサイズのグレが2〜3枚とテンジクスズメダイが1枚釣れました。そこそこ重量感のある魚もいくつか掛ったけど、掛かりが浅くてポロポロ外れてしまうし、ライン操作で食い込ませようとしても乗ってこないし・・・。元気にハリを飲んでくるのはアカササノハベラばかり。これはいかんなあ。
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イラ47cm |
10mほど沖のシモリの際でこれまでにない大きなアタリが出たのは8時20分頃のこと。引きも強烈!点在するシモリに行かせないように竿を回しながらしばらく耐えていると、その引きが急にパワーダウン。姿を現したのは予想通りテス(和名:イラ)でした。これを労せずタモに収め、普通に柄をしまいながら引き上げようとしてタモを折りかけました。足場が高いので感覚が狂っていたけど、柄をほぼ垂直にしてよいしょよいしょと引き上げたらこれ、47cmもありましたからねえ。
・試行錯誤
それまでは左側のサラシを隠していた太陽の光の帯が移動して、狙っていたシモリ付近を隠し始めたので左隣のスロープ状のところに降りてサラシ狙いに切り替えましたが無反応。
さらにその隣、割れを挟んだところに突き出した岬状のところに移ってその割れや、そこから沖に伸びている海溝を狙ってみたけど僅かにサンノジとベラが当たっただけ。実は浮いているのかと0や00で1ヒロ〜1ヒロ半のタナを探ってみたけどやはりダメなようで、結局G2のウキでやってみることにしました。
キープサイズ、30cmの口太グレがヒットしたのは9時20分のこと。サラシの切れ目の少し沖で潮に吸い込まれていったウキが止まったので、竿で聞いたら掛っていたというパターンです。
9時33分、ポケットの中の電話がこの釣り場に通うきっかけを与えてくれた釣巧会のリョータさんによって鳴らされました。リョータさんの電話はいつも魚を呼びますが、今回は電話を受けた時には既に魚がヒット中。先ほどのポイントの更に沖で掛けた魚が根に入ってしまったので、テンションを緩めて出てくるのを気長に待っている最中だったのです。結局この魚は取り込めず、G2のウキも浮かび上がってくることはありませんでした。どうやら点在するシモリの向こう側で掛けてしまっていたようですね。
その後、干潮を過ぎたからか止まっていた潮がゆっくり右に動きだし、チャンス到来を予感させました。
私は0号のウキに潮受けゴム、ハリス2ヒロ、中間部にジンタン7号1個という仕掛けで迎え撃ち、10時56分に27cm、11時28分にも27cmの口太を何とかゲット。餌が全く入っていないだけに身が薄いですけどね。
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クロの大バエの主なポイント。状況によっては裏側もよさそう。足場は良く、高さもあるけど、スロープ状に
なっている黄緑のポイントは一発波が駆け上がってくるので凪いでいても要注意です。右は最初に竿を出して
いた南西端(赤丸)のポイントと問題の黄緑ポイント。 |
・海は容赦なく人の命を狙ってくる
波というのは100に1つは通常の1.5倍、1000に1つは2倍の波が来るそうです。そして凪いでいてもうねりは遥か彼方からやってきます。
正午前、ふと沖を見た私は思わず息を呑みました。海面が夢でも見ているかのように大きく盛り上がり、二つの高みと一つの谷となって近づいてくるのです。
1時間ちょっと前まで立っていたスロープ状のポイントは半分以上まで海になり、その海が大音響とともに戻っていきます。視線を上げるとかつて消防署だった場所の沖にあるコカイや、その周辺の磯も次々と海の中に消えていっています。
1000波に1波の2倍の波、そんな生易しいものではありませんでした。私も道具もクロの大バエという大きな磯の高い所にいたので飛沫を被ることもありませんでしたが、小さくて低い磯ばかりのこの灘の他の磯にいたならば、この2連発の波で私は多分流されていたでしょう。スロープに居続けていてもまた、海に引きずり込まれていたことでしょう。この磯を指定した船長の予感は正しかった。今日はたまたま灘にも伊田にも私以外の客がいなかったのも大変ラッキーでした。
・信じられない状況に!
特大の波はこの2発だけで、うねりはそれまでより少しきつくなったものの何の問題もなく釣りを続行することができました。しかしこの大波の10分ほど後には私の釣りは一変してしまったのです。
磯際ではサンノジしか釣れなかったので、大波が来る少し前からまた沖に目を向け、右へゆっくりと流れる潮に沿って伸びていた潮目を狙っていました。0号のウキと潮受けゴムは少し前と同じですがハリスは一ヒロ強になっており、オモリは外していました。
ところが狙っていた潮目は間もなく消えてしまったので、次に狙うべき場所を考えながら惰性で左沖に遠投し、バッカンのマキエを掬って沖に視線を戻すとウキが無くなっています。もしかして食ったのか?投入直後に極端な浅ダナで食ったのか?と思ってアワセを入れてみると、やたらと引きの強い魚がハリに掛かりました。やった!ナイスサイズのグレだ!そう思い込んでファイトを開始したら数呼吸の間にバラシ。ハリス切れ、いや、ハリ外れだ。
気を取り直して同じところにマキエを打ち、ウキを遠投。今度は目を離さずに見ていると投入から10数秒のうちにジワジワとウキが沈んでいって再びヒット!やはり今回も強い引きですが、底へ底へと行くのではなく、スピードのある引きで浅い角度で突っ込んでいく感じ。しばらく耐えていると青白い光を放つ魚が磯際に向かって疾走してきました。急いでリールを巻き、磯際をぐるっと回るような最後の抵抗を凌いで浮かせ、うねりの隙をついてその30cmほどの魚をタモに収めた私は思わず「やった!」と声を上げていました。今、手の中にいるのは渡礁時に船長も言っていた魚種、シマアジなのですから。
とにかくマキエだ!マキエ!
シマアジが回遊してきたのならそれを足止めするマキエが何よりも重要です。私はハリを外すのもそこそこに釣り座に駆け戻り、なりふり構わずマキエを連打。そしてハリに加工オキアミを刺して投入。するとまたまたヒットしたけど口切れバラシ。急いで回収してマキエを打ってウキを投入し追い打ちをかぶせたらまたヒット!
こんな調子で瞬く間に6度ヒットさせ3匹を取り込みました。確率5割、ガラスの唇手ごわし。
でもここでコツを掴みました。ウキは無視、グイッ、グイッと竿に反応があっても無視。グイ〜〜〜〜と大きく曲がり込むまで待って竿を立てることによって口切れが激減。タモに収めるまではハリ外れ、口切れを待ってもらえるようになりました。
マキエ。投入。マキエ。グイッ、グイッ、グイ〜〜〜。竿を立てて体力を奪い、ごり巻き。竿尻を掴んで竿を突き出し、磯際での強い引きに耐えてからタモ入れ。魚を外したら釣り座に駆け戻ってマキエ。マキエ。餌付け。投入。マキエ・・・釣った魚は釣り座後ろの水汲みバケツや磯の窪みに散らかしながら、息つく暇もなく一心不乱にこのサイクルを繰り返しました。
そのうち、シマアジの群れは水面を縦横無尽、凄いスピードで走り回るようになりました。マキエの投入するや海面が養殖場のように炸裂、勢い余って空中まで飛び出してくる魚もあちこちで見られるようになりました。凄い!辺り一面シマアジの海や!まるでボルテージが最高潮に達したエバ(ギンガメアジやロウニンアジ等の幼魚)の群れがルアーを追う時に見せる光景。まさかシマアジでこんな状況が発現するなんて!
力もスピードも最高!味も最高峰の保証付き!私はもう夢中でこのシマアジを釣り続けました。サイズは30cm前後、大きいので33cmくらい。もう少し大きく、力勝負の引っ張り合いに持ち込んでくる魚はことごとく口切れでバラシてしまいましたが30cm前後といっても身が厚く、肉量も多いので申し分ありません。腹が減ったし喉も乾いたけど今はそんなこと言ってられません。もう必死です。
ある程度溜まった獲物を締めたり、ハリスの張り替えをやったりした後など、何度か食いの落ちる時間帯もあったけど、釣りに釣ったり27匹。さすがに疲れてきたし、あんまり持って帰っても処理しきれないし、何よりもきりが無いので14時45分に納竿。迎えは15時か16時、都合のいい時にとお願いしていた船長から「これから迎えに行く。15分くらいで行ける。」という電話のあった15時にはすでに片付け済みで、流し切れていなかったマキエを流したり、昨シーズンのものと思われるハリスのゴミなどを拾ったりしながら船を待って帰港しました。
いや〜前半戦はどうなるかと思ったけど、こんな釣りを味わえるなんてだるま朝日のおかげかもしれませんね。何よりあの突然の大波にも無傷で帰って来れましたし。
ああ、そういえば「グレの釣り方を思い出す」という今回の目的は達成には程遠い状態ですね。特に後半戦なんてグレを狙うこと自体忘れていましたし。
まあ明日どうにかしましょうか。
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岬状の釣り座から左側を望む。この先は右画像のとおり足場が良く、広いポイント。なお、左写真の沖にある磯はクロの丸バエと名称未定のシモリ磯。 |
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初日の釣果。噛むほどに快感をもたらす食感、
素晴らしいバランスで染みわたる切れの良い旨み、
風味、香り、スッキリと軽い脂・・・。
一切れ食べたら思わず「さすがや」と口走って
しまいました。やはり天然シマアジの刺身は
最高です! |
・さらにベタ凪になるはずだったけど
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サラシと当て潮に苦しんだ一日でした。潮がぶつかっている
ハナレの先のハエ根は厄介。そのハナレの上から竿を
出せたら面白いだろうなあ。 |
その夜は釣り師が泊まるにはちょっと抵抗のある名前の宿「海坊主」で一泊。釣りの最中にはそれほど気にならなかった激しい咳と、今年謎のブームを巻き起こした「畠山義就(よしひろ)の視点で読み解く応仁の乱」という赤松好きの私にとってもたまらない素材を取り上げたテレビに邪魔?されながらも、この時期特有のゆっくりした出船時間のおかげもあって結構しっかり体を休めることができました。
さて、7時になったので出港です。なぜか今日も貸し切りです。
昨日船長には「明日もクロの大バエに行くか?」と笑顔で言われていたけど、「もうええ、もうええ、もう充分。」と断り済み。イチノハエとかフカバエとかのメジャーな磯もパス。お土産のことを考えなくていいこんな日こそ、前々から気になっている磯へということで、私の希望は港の前の山バエかマルバエ、船長のお勧めは地寄りながら比較的深く、小さく低いながらチャランボ用の杭がある下長持ちでしたが、行ってみると南東のうねりがあるわ潮は高いわでどれも無理そう。そこで昨日とは比べ物にもならないけど、この辺では少し高い「八錨(ハチビョウ)」に上がることにしました。
・八錨(ハチビョウ)
上がってみるとやはりうねりがきつくて沖向きは不安。とりあえず港向きに竿を出して、潮が引いたらジワジワ前に出ていくしかなさそうです。
沖はサラシでもみくちゃだし、港向きも引っ掻き回されている状況ですからBのウキを選択して2ヒロくらいから探ってみましたが、港向きは干出し岩が多くて釣りにくいうえにアカササノハベラしか釣れません。沖向きに入れるようになっからも当たってくるのはアカササノハベラとニシキベラ。ちょっと無理してG5や0号での浅ダナ狙いも試してみましたが、やはり潮に吸い込まれた時にベラがハリを飲んでくる程度です。
灘の釣り場で厄介なのは朝日が逆光になるので、朝のうちは海中やウキの様子が見えないことが多いということ。その対策の一環として事前にグーグルアースなどで希望磯の周辺の地形を予習してきてはいますが、今回はサラシで実際の位置関係がよく分かりませんし、当て潮がきつい上に、その潮は水面まで顔を出し始めた干出し岩へと流れていくのでヒット予測地点を自在に攻めることもできません。
こんな状況なので詳細は目視できませんが、グレの気配もありません。ハチビョウは昔から実績のある磯ですが、やはり今シーズンはまだ未使用だそうですからねえ。近くの磯は使われているのでそこまでかからないとは思うけど、魚が寄るまで時間を要することになりそうだなあ。
・チャンスは少ないけど
釣り座のすぐ左前にある小さなハナレの先端から角のようなハエ根が伸びていて、沖に投入したマキエも仕掛けは今、引き寄せられるようにそこに集まってきています。
9時ごろ、このハエ根の先端付近でガツンという衝撃とともに竿が大きく曲がり込みました。しかしファイトは10秒か20秒。アタリと同時にハエ根の向こう側に逃げ込んだ魚相手に勝ち目などありませんでした。
9時20分ごろには足元のやや右でアタリ。なかなかいい引きです。しかし今度は逃さん!と強い心で止めてやると40cmのヘダイが浮いてきました。
このヘダイは基本的には美味しい魚なのでいつもなら迷うことなくクーラー行きですけど、昨日の魚がたっぷりあるし、個体差なんでしょうけど前回食べたのがあまりにも味気なかったこともあって、今回はリリースしてしまいました。
磯際でのアタリはこの2回で終息してしまいました。左側の深いところは相変わらずサラシと当て潮で釣りになりませんしねえ。
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今回もヘダイがヒット。 |
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43cmの口太グレ。餌が入っていないせいか
やせ気味(暴れているのでそう見えないけど)
だったけど、それでも嬉しい一枚。 |
そこで私は正面からやや右の、点在するシモリで浅くなっている海域の沖目に0号のウキ、ハリス1ヒロで、そのハリスの上の方にジンタン5号1つ、ウキ下1ヒロ半の仕掛けを投入し、ライン操作でサスペンドさせながら釣ることにしました。
10時40分ごろ、足元のサラシの下に魚影が一つ見えました。ハッキリとは見えなかったけど何かイラみたいな色だったなあ。
当て潮に乗ったウキが竿2本くらい先まで戻ってきたところでアタリが出てまた強い引き!しかもこの引きの感じはイラじゃない!本命だ!シモリに入らないように誘導し、磯際でためていると予想通り口太グレが浮上してきました。おお、これはデカいぞ!
取り込んで計測すると43cmありました。やったぜ大台突破。しかしデカいなあ、身に比べて頭がね。
・またやってしまった
このグレの直後に潮が変わって当て潮が弱くなり、G5のウキに表示通りのオモリで普通に横へと流し込めるようになりました。でもちょっと切り替えが早すぎたかな。せっかく釣れたサスペンド釣法でもう少し粘った方がヒットが得られていたのかもしれません。ともかく、それからはほとんどアタリの無い静かな時間が続きました。
そんな中でも正午前には足元でアタリがあって、結構力強い引きをしていたけどハリ外れ。外れた瞬間に反転する魚の後半部分が見えたけど、明らかにグレやキツとは違う形をしていました。青白いその魚体はシマアジともまた違い、どうもカツオ類などサバ科の魚のような形をしているように見えました。
しばらく時を置いてから掛った魚は水面近くを横走りし、3度にわたりドラグから道糸を引き出していきました。とは言え前回の釣行で食い付いたヒラマサのようにどうにもならない感じではないので、走りたいだけ走らせて疲れたところで逆襲してやろうと考えていたら、潮が上がってきて水没して間もない干出し岩を乗り越えて突き進まれてしまってあっけなくラインブレイク。船長に後で聞いたらヒラスマが回っているという話だったのでそれが食っていたのかもしれません。このヒラスマがスマ(和名:ヒラソウダ)なのか、モンズマ(和名:スマ)なのかは確認していませんが、どちらにしてもシマアジとはまた違う絶品の刺身になる魚だっただけに本当に残念です。
・で、結局目標は?
めぼしい出来事はこれでおしまい。後は小さなキツが食い付いたくらいで13時25分を迎えてしまいました。「2時に迎えに来て」とお願いしているので納竿して片付けていると、ありゃ、すぐそばに渡船がいる。ここの船はほとんど音がしないとはいえ、予想外に早い到着だったのでビックリしましたがな。
ということでこの日のグレの釣果は前半のどこかのタイミングで釣れた20cmも無いようなミニグレが1枚と、43cmが1枚だけ。サイズとしては申し分なく大満足なんですが、忘れていた釣り方を思い出すという当初の目標が達成されたのかというと何とも言えませんね。まあそういうことを目指しているのに、長期間にわたり餌の入っておらず食いが立つまでに時間のかかる磯を選択するというのは無茶苦茶ですわな。
とは言え手つかずの磯の開拓はやはり夢があります。グレ以上に嬉しい獲物の大漁にも恵まれましたし、ハチビョウが穏やかな時に上がれば攻め応え充分の面白そうな磯だと分かったのも今後につながる収穫です。
ちなみにクロの大バエは日曜日には3人で43cmのグレ2枚、30〜35cmが6枚、月曜日は35cmクラスが6枚、シマアジは日曜が3人で60枚以上、月曜も25枚上がっていたとのこと。金曜日に餌を入れたのがよかったのか、ただ単に私の腕が悪かったからなのかは分かりませんが・・・。
何にせよこれからは磯を選ばず釣れ始める時期だし、口太グレのコンディションも味もどんどん良くなっていく時期でもありますから、また同じ目標を掲げて挑戦しなくてはなりますまい。
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ハチビョウもやはり
国道から丸見え。 |
● 灘 nada |
利用渡船 |
掛川渡船 |
出港地 |
高知県黒潮町・灘漁港 |
時間(当日) |
6:40〜15:20
7:00〜13:30
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料金 |
3500円
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駐車場 |
無料 |
弁当 |
無し |
宿/仮眠所 |
無し |
システム |
磯の予約可 |
磯替わり |
基本的に無し |
特記事項 |
伊田エリアと同一業者 |
詳細 |
高知県黒潮町 井ノ岬周辺(灘・伊田)の磯 |
*データは釣行日のものです。間違いや営業内容の変更があるかもしれませんので、
必ず渡船店にご確認ください。(内容については一切責任を負いません) |
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