風雲児  烈風伝
  ・不穏な暗雲はやがて晴れて。四国南西部秋磯2日釣り。

2018年11月2〜3日 高知県下川口、伊田
・「これ、ほんまに大丈夫なんか?」
 そう思うほどに、今回の釣行の開幕は酷いものでした。

 無茶ばかりしてるのに、戦い続けてくれて
ありがとう。(「はたらく細胞」より)
 オオバエのポイント図。
(「まつした渡船HP」より)
 天候は申し分なし。釣果情報もそこそこいい感じ。ところが今回はトラブルが入れ食いです。
 出発間際に自宅のパソコンが故障し、手当途中のバタバタのまま家を出ると、岡山市まで国道を走ってガソリンスタンドに入った所でタイヤのパンクが発覚。しかも刺さっていた釘の角度が悪くて修理不可、タイヤの付け替えということになり、痛すぎる出費約1万円に加えて睡眠に充てるはずの時間を大きく消費してしまいました。(まあ高速に入る前だったのが幸いでしたが。)

 さらに咳が止まりません。釣行の少し前からの気管支炎にでもなったような状態に、「家にいても大して変化が無いのならいっそ、体内ではたらいてくれている白血球(好中球)など免疫細胞たちを潮風とアドレナリンで支援してやる方がいいや。」とかいう謎思考で強行したのですが、そのために寝る間も惜しんで運転して過酷な釣りに行くなんて、この体、どんだけブラックな職場やねん!なので当然、行きも帰りも、宿での休養時も、釣りに集中している時間以外は咳に悩まされ続けました。(帰宅して数日で快方に向かってくれたけど。)

 まあそんなこんなで路上に立ちふさがるシカや合計20頭以上のタヌキをかき分け、自転車の飛び出し(実は2頭連なって駆けてきたノウサギの眼でした)に急ブレーキをかけながら、どうにかこうにか夜明け前の土佐清水市下川口漁港に到着。ギラギラと瞬くりゅうこつ座α星「カノープス」と、冷えに冷えた空気に車外から覗かれながら、咳の合間にほんの僅かな睡眠をとりました。

・オオバエ東の鼻は洗濯機
 11月2日金曜日、6時20分ごろに出航したまつした渡船の乗客は代休の私と高知市内から来られたAさんの2人だけ。松っちゃん船長の勧めで二人ともオオバエに渡礁し、Aさんは丘側「本釣り場」の東端で、私は丘側の船着きから沖向きまで歩いて行って、東の鼻で竿を出すことになりました。

 この日は波高1.5mの予報でしたが謎の南東うねりで東の鼻の沖向きも、本釣り場との間のワンドも、サラシというよりはまさに巨大な洗濯機状態。しかもハエ根はきついし、引き潮のうねりの狭間に数多のシモリが顔を出しているし、こんな状態で掛けたとしても取り込める気など全くしません。サラシの結構先にできている潮目を流せば何かドカーンと食ってきそうなんですけどねえ。
 でもその心配は無用でした。何をやってもアタリが無いどころか、サシエすら盗られることはありませんでしたから。
 本釣り場の方も釣果なし。足元にはキバンドウ、沖にはフグがいるらしく、ハリが消えるアタリは何度かあったそうです。私としてはサシエが触られるだけでも羨ましいのですが・・・。


 本釣り場の先端と、ワンドを挟んだ
東の鼻。謎のうねりで大苦戦です。

・穏やかな西側のワンドに移動

 いっそ場所を変えてみるか。といっても西の鼻はうねりが駆け上がっていて近づけないので、その裏側のワンド(沖側の船着き)の平らな所に入ることにしてみました。普段は釣りになるような場所じゃないかもしれないけど、今日は西の鼻を乗り越えてくるうねりがサラシを作っているし、緩やかながら潮も動いているので結構いけるんじゃないかなあ。

 西の鼻とその裏側のワンド。いけると思ったんですけどねえ。
 マキエは磯際やサラシなど各所に入れ、G5に変更した仕掛けを2つ向こうのサラシの切れ目に投入。潮は釣り座の右側、高場の角の一点に集中してくるので、最終的にそこで全てを合流させる作戦でやってみました。すると移動後1時間ほど経過した9時ごろにこの日初めてサシエのオキアミが盗られ、9時51分にこの日初めての魚、25cmの尾長グレがヒット。
 しかし、それだけ。その後は何も食わなかったし、少し前に見回りに来てくれた松っちゃん船長が「本釣り場では3枚釣れたらしい」という情報をくれたので、東の鼻も少しは好転しているのかも?と思って再移動しました。

・再度、東の鼻へ
 相変わらずの洗濯機状態ながら、潮位が上がって少しはやりやすくなっていた東の鼻。サラシの沖の潮目を攻めていくと、20cmにも届かない口太グレが1枚と、10時49分に27cmの尾長グレがヒットしました。

 しかしこれからさらに潮位が上がるし、うねりもさらに強くなってきたので退路を断たれないうちに丘側へ撤収。でもこれは仕方なしの撤収ではなく、多少の期待を抱いての転進です。少し前に本釣り場のAさんが切られる姿を見てしまったもので。
 こうして11時ごろに全ての荷物を持って丘側に戻った私は、Aさんが「そこでも釣ってみたけど全然だった」という船着きに入らせてもらって、色々と試してみることにしました。

・オオバエ丘の船着き
 昨年11月にも竿を出したこの船着き。あの時は本土との水道を本流が流れていましたが今回それはありません。本釣り場先端には東の鼻から続くサラシの沖の潮目がありますが、船着きの沖にあるのはそんな巨大なものではなくて小さな小さな泡の筋。でも小さくたって立派なポイントですから、右側の小さなサラシ共々上手く活用して攻めていきましょう。

 しばらくマキエを入れていると話のとおり何匹かのキバンドウとキツが集まってきました。これらを沖に出させないようにサラシの外の磯際にマキエを集中させ、少量のマキエとともに20〜30mほど沖の泡の筋を狙っている最中に松っちゃん船長から電話がかかってきました。なんと船長、磯の対岸の旧道の道端からかけてくれているそうです。
 状況を尋ねる船長への返事は、「たまに沖で何か跳ねてます。まだ釣れてないけど。」
 先ほどから気付いていたのですが、かなり沖の方で時々パシャパシャと波紋が上がっていました。グレなのか?それとも最近回遊しているというツバス(ヤズ)なのか?去年と同じようにウキグレが居てもおかしくないが・・・。

 まあ何にせよここは仕掛けを軽くするのが得策かな。そう思ってウキを0号、オモリ無し、潮受けゴム、ハリス2号1ヒロ矢引きというものに替え、ウキ止めを無効化したスルスル仕掛けで浅ダナから探ってみましょうか。

 すると狙い通りにウキが沈んでいって、なかなかのサイズの魚が食ってきました。先端の方も竿を曲げているのでダブルヒットだ!ところがこの時は二人仲良くバラシ。私の方は勝負しやすい足場への移動に手間取ったのが敗因です。
 オオバエの丘(本釣り場)の船着き。納竿直前には潮が上が
って先端が被りはじめたため、高知の方も退避してきています。
 しかしこれで気合が入ったし、磯際への駆け下り方も体が覚えたので、11時40分に掛かった40cm弱は難なく取り込むことができました。先端からAさんが駆け寄ってきてタモ入れしてくださったのですが、ファイト中からキツであることが分かっていただけに、Aさんの祝福にも苦笑い。

・一瞬の潮
 12時過ぎ、ほとんど動いていなかった潮が突如左に流れ始めました。その流れの中には青白い魚の群れ。おおっ、このポイント、やっぱり浮きグレが出たか!
 私はすかさずその群れの向こうに仕掛けを遠投。まあ浮きグレがそう簡単に食ってくることはないでしょうし、たまにしか泳いでこない小さな群れじゃなおさらダメだろうとは思っていたけど、それでもウキがシモっていっているではありませんか!
 磯際に駆け下りてハエ根を躱して取り込んだのは浮きグレではない尾長グレ。33cmあったので開始後6時間近くにして初のキープです。

 さらに潮が動いている間にもう一つヒット。
 しかしこれは凄すぎた。アワセた瞬間から猛烈な底走りで、ドラグから道糸が引きずり出されていきます。それもガガガ・・・というような妙な音を発しながら。さすがにこれはどうにもなりませんでした。アタリの出る直前にヒブダイのオスのような色をした大きなやつが走っていくのが見えたから、きっとそれではないかと思ってはいるのですが。

・怒涛のごとく
 バラシの後、再び潮が止まってしまいました。そこで潮受けゴムの位置をずらしたり、投入地点を左右に振ってみたり、本命用マキエのタイミングを色々試してみたりしましたが、食ってきたのはキツが一つと40cm近いアイゴが一つ。そうこうしているうちに時刻は13時を過ぎてしまいました。
 下川口の回収時間は日曜のみ15時、それ以外は14時半ですから残り時間は実質1時間。でもこの下川口は、釣り人を悔しがらせて次も来さそうとする船長と魚との契約により(大嘘)魚が食うのは納竿直前。ここからが勝負です。

 潮が今度はゆっくり右に流れていた13時20分ごろ、かなり沖に同時打ちで投入していたウキがしばらくしてから沈み始め、道糸が走りだしました。よし!ナイスサイズ!しかもこの引きはグレやろ!
 取り方は分かっている!この時の私には焦りが全くありませんでした。しばらく沖でやり取りした後、限界まで巻き取って竿を突き出し、ハエ根を躱すと本命の魚が姿を見せました。その瞬間、隣から響く「デカい!」という声。ああ、Aさんに先に言われてしまったか^^
 まさかのサイズ、口太46cm。
 40cmの尾長にここで出会えるとは!
 無事にタモに収めた私も「やった!40超えた!」と呟きましたが、やせ気味なのに惑わされていたのか、検寸してみると46cmもあってビックリ。35cmを超えたら上出来と思っていた釣行だったのでただただ驚きです。

 その後、また潮が止まったのでさすがに疲れが出てきました。
 飛沫をかぶり出した先端を諦めて左隣に引越ししていたAさんももう片付けているし、これを最後の1投としよう。そう思って投じていたウキがシモると同時にラインがバリバリと弾き出されていきました。
 これもかなり引きますし、先ほどの46cmよりよく粘ります。それもそのはず、水中で抵抗しているのは立派なプロポーションの尾長グレですから!しかもまさかの40cmだ!!

 13時47分に取り込んだこの一枚にひとしきり歓喜してから予定通り納竿。
 振り向くと渡船が待機しているので大急ぎで片付けました。で、片付け終わってから気付きました。その船が違う船だったってことに(汗)

・港、電器店、そして宿へ
 本物のまつした渡船がやって来たのは14時20分でした。
 「どうだった?」
 「やった!」
 こう力強く答えられる結果に大満足です。船長ももちろん喜んでくれました。共に戦えたAさんにも感謝です。
 前半戦はどうなることかと思ったけど、やはり下川口は最後の最後まで諦めないことが肝心ですね。おかげでタイヤ代の元が取れました♪

 「また来ないわけにはいかんでしょ。」船長とそんな挨拶をしてから港を離れた私は、すぐ近くのネット仲間、カルロス・ガーンさんの店に寄り道。家に残してきたパソコン問題はモデムへの攻撃を疑ってみるべきだということや、業界の裏話、OSを乗り換える事になった場合の罠の回避方法、観葉植物をガーンさんの部屋に取り入れたらアマガエルが17匹も付いていて、それが一斉に鳴きはじめて大騒ぎになった話、魚よりも女性を釣れ!という80cmの尾長を釣ること以上の無理難題など、しばしの間談笑してから中村まで走り、宿に入って布団に倒れ込みました。
 10時間ほど寝転んで2時間ほど眠れたかな。

(帰宅後、アドバイスに従ってモデムを初期化して色々いじったらパソコンの内臓無線LAN問題はとりあえず解決。ガ〜ンさん、本当にありがとうございました。)


 いい釣りをさせてくれたオオバエと、まつした渡船の
松っちゃん船長。逆光なのが残念。

 ● 下 川 口 shimokawaguchi
利用渡船 まつした渡船 出港地 高知県土佐清水市・下川口漁港
時間(当日) 6:20〜14:20
(日曜は15:00まで。
それ以外は14:30まで。)
料金 2500円
駐車場 無料 弁当 500円
宿/仮眠所 無し システム 磯予約制
磯替わり
*データは釣行日のものです。間違いや営業内容の変更があるかもしれませんので、
必ず渡船店にご確認ください。(内容については一切責任を負いません)

 井ノ岬の日の出と、TDKさんたちを乗せて2番に向かう掛川渡船。
・二日目は伊田へ
 11月3日土曜日は計画するたび時化確定で長らく電話すらかけてなかった掛川渡船にお世話になりました。
 楽しみな反面、前日の下川口での謎の南東うねりのこともあって内心ヒヤヒヤしていたのですが、この海域には関係ないようで一安心。普通の渡船ならアウトだった船の故障もさすがは灘と伊田に二つの船を浮かべる渡船屋、渡礁可能磯が伊田エリアに限定されるだけで済みました。

 この日は6時10分ごろの1番船で出港。
 伊田初挑戦の方は三角へ、私はセトの大バエへ、以前の釣行で同船し、掲示板にも書き込んでいただいたことのあるTDKさんたち2人は名礁「2番」へそれぞれ渡礁しましたが、もしこの時、TDKさんと同じ船に乗っていなかったら、この日の運命は全く違ったものになっていたことでしょう。
 ちなみにその後の便ではセイダバエだけでなく、待王坂周辺のヒラバエ、丸バエにも上げていたようですね。

・壁は23cm
 私が上がったセトの大バエは三角の裏側にある大きな磯で、以前に短時間だけ上がったことがあります。その時以来、本命ポイントは三角向きで間違いないと思っていて、今回も磯予約した時からそこに入る予定しかありませんでした。しかしこの周辺の海中が遊び場だったTDKさんが勧めてくれたのは船着きだったのです。

 この船着きは波が駆け上がってきやすいですが、ベタ凪なので大丈夫。また滑りやすい場所が多く、特に濡れた時などは滑り台になる危険もありますが、貝などが付着した磯際に居続けられる長潮なので大丈夫。ただし正面から昇ってくる太陽だけは避けようがありません。
 最初は昨日の最後と全く同じ0号のスルスルでやってみたけど、どこに投げたのかすら分からなくなる状態だったため、すぐに2B棒ウキに変更せざるを得ませんでした。

 磯際の撒き餌にはコッパグレとシラコダイがそこそこ集まってきています。何投かに一回の少量マキエとともに沖に投じたウキのトップが捉えるのもまたコッパグレ。だいたい20cm弱、頑張って23cmというミニ尾長です。ウキ下を2ヒロ半も取ればアカササノハベラ、オハグロベラ、ニシキベラなどが食ってきてしまいます。これはなかなか厳しいぞ・・・。

 セトの大バエの船着き。  船着きの右側は根が大きく張り出しています。

・波紋!
 7時半過ぎ、沖の海面にいくつもの波紋。断続的に現れるその波紋と飛沫の激しさはグレが作り出すようなものとは明らかに異なっています。しかもそれがこちらへ近づいてきます。震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!私は迷わずマキエを集中させ、ハリに大きめのボイルを刺して投入しました。
 数十秒後、ウキのトップが消失し、ロッドが引っ手繰られました。魚は右へ左へ突っ走っていきます。この引きは新鮮な爽快さだ!なんて言っている場合ではありません。右も左も、特に右側は大きくハエ根が伸びているので、こちらもロッドのパワーをフル活用して一気に勝負を決めないとやられてしまいかねません。ところがやり取りの最中に穂先のガイドが外れてトップガイドの所まで行ってしまっているので不安で無理もできず、必要以上に長引くファイトになってしまいました。
 それでも無事にタモ入れしたのは45cmちょっとのツバス(ヤズ)。時間をかけ過ぎたこともあって群れは去ってしまったけど、竿も無事だったのでOKです。

・気分転換が鍵
 やがて太陽の位置がずれてきてポイントが見えるようになってきました。そこでウキを円錐に戻し、仕掛けが入りすぎないようシモリ玉を入れたG2仕掛けとか、0の仕掛けとか、ウキ止めとシモリを外した00や0の仕掛けとか色々と試してみましたが、釣っても釣ってもコッパグレ。上げ潮とともにはっきりしてきた右側のサラシを利用しても食ってくるのはコッパグレ。10時を過ぎても25cmを超えたのすら1枚という状況に、無性に焦ってイライラして、仕掛けを磯に食われるミスだとか、仕掛け作りでの凡ミスだとかを誘発するようになっていたので、落ち着くために食事を摂り、トイレ休憩をとり、同じようにコッパばかりだという三角の人とも情報交換して、頭をスッキリさせてから残りの4時間に挑みました。

 そのことが功を奏したのか、その後は落ち着いた釣りをすることができ、10時28分には正面中距離に投じていたG2の仕掛けにシマアジがヒット。27cmですが食味優先。大事にタモ入れしてもちろんキープです。

 小さくても嬉しいシマアジ
 大満足38.5cm
 なんと2枚目の38.5cm
 このシマアジで気合も入りました。伊田の実力とTDKさんのアドバイスを信じて力の限り遠投。数投に1回の本命マキエを打ち込む左の肩のギアも上がっていきます。
 すると10時48分、ウキが沈んで道糸が走りました。またコッパだ。そう思ってアワセると強い!とうとう掛けたぞ、キープサイズ!
 この魚だけは右側のハエ根に突っ込ませてはいけません。私は滑らない磯際を左に走ってハエ根を躱し、数回の突進を止めてタモ入れ。口太グレ38.5cm。時期を考慮するまでもなく大満足のサイズです。

・ラッシュ!
 少し経つと潮の質が変わったのでウキを0に変更。すると10分もしないうちに当て潮になって機能しなくなり、またG2に変更。潮が止まれば0に変更と、これ以降は0号とG2を切り替えながら釣っていきました。主に釣れたのは潮受けゴムを付けただけの0号のスルスル。というより、この仕掛けがマッチする潮の時に食ってきたというべきかな。

 始まりは1時間ほどの迷走の末、12時5分に正面遠投でヒットした31cmの口太グレでした。
 12時15分には右側のサラシの沖で同寸31cmの口太がヒット。
 12時32分には朝のものより少しだけ大きい、47cmくらいのツバスが当たってきましたが、竿が万全だったためか個体差か、それほど抵抗しないままタモに収まってしまいました。

 ここでこれまで出ていた小さなサラシがいきなり消失。コッパ尾長たちの活性が急に低下し、サシエがたまに残ってくるような状況になりました。またツバスが回ってきたのかとも思いましたがそうでもないようです。
 もしかしたらデカいのがいるのかも?なんて淡い期待を持ちながら「当たらんなあ〜、当たらんなあ〜」と言っていると13時12分ごろ、目いっぱい沖でウキが沈んだのでまた走ってやり取り。暫しの攻防を経てタモ入れしたのは本日2枚目の38.5cm!やった!こりゃもう2日連続で出来過ぎの釣果ですわあ。

 本日の納竿は14時から14時半。もう13時30分ですからそろそろ片付けて磯とバッカンを洗わなきゃ。よし、これが最後の1投だ。
 そう決めて遠投していた仕掛けのラインが走っていきました。5投ほどサシエが残っていたけど、下川口じゃあるまいし最後の1投にまさか食うとは思っていなかったのでビックリしましたが、難なく上がってきた魚は27.5cmの口太グレ。キープはしなかったけど、何かいい感じの納竿です。
 そして片付けを終えて磯の一番上で横になってしばらく休憩し、2番でシマアジをいっぱい釣って来られたTDKさんの居る渡船に乗り込んで港へ戻りました。

・帰路、そして宴
 大満足だった2日釣りでしたが、釣りを止めたら咳もぶり返してしまいました。疲れも相当溜まっているので、帰り道は眠くなったら最後の高知道魔の40kmを避け、得意の地道を中心に進みました。
 さすがに途中でバッテリーが切れ、どうにもならずにHとか言う24時間営業のスーパーのガラガラの駐車場の隅っこでダウン。ところが深い眠りに落ちた瞬間に警備員にたたき起こされ、頭は起きても体がまだ眠っている状態で駐車場から追い出されるという目にも遭いましたが、休み休み慎重に走って無事帰宅。

 自分の布団で一眠りしたら翌日は片付けと魚料理です。
 今回は稀に見る型揃いですし、曜日もちょうど日曜日。なので刺身にして大皿に盛り付けて、地元の子どもたちに自由な遊び場を提供しているボランティア団体の学生やスタッフたちに振る舞ってみました。
 いや〜、やはり嬉しいものですね。旨い旨いとみんなが必死で頬張って、皿がみるみる空になっていくのを見ているのは。スタッフの子どもの小学生なんて、「落ちる〜!」と言いながら頬っぺたを押さえて、本当に幸せそうな顔でバクバク食べてくれるものだから、自分で食べる以上に幸せな気分になれましたよ。
 大変なことも色々あったけど、それを遥かに上回る結果が出た今回の釣行。その終幕にこれ以上ふさわしいものはありません。

 セトの大バエの上部からの三角。  2日間の釣果。左の3匹は初日のもの。尾長は特に旨かった〜。

 ● 伊田 ida
利用渡船 掛川渡船 出港地 高知県黒潮町・伊田漁港
時間(当日) 6:30〜14:00
料金 3500円
駐車場 無料 弁当 無し
宿/仮眠所 無し システム 磯の予約可
磯替わり 基本的に無し 特記事項 伊田エリアと同一業者
詳細 高知県黒潮町 井ノ岬周辺(灘・伊田)の磯
*データは釣行日のものです。間違いや営業内容の変更があるかもしれませんので、
必ず渡船店にご確認ください。(内容については一切責任を負いません)

釣行記TOPへ